骨髄移植のドナー/
M君の経験
W分教会のM君は、今年四月骨髄移植のドナーとして骨髄移植をしました。その経験をお聞ききし、編集部の責任で文章にしました。
彼が骨髄移植のドナーを思いたったのは、昨年八月頃、テレビでドナー募集を見た時だそうで、それまでも幾度となく献血をしている彼は、テレビで見たフリーダイヤルで連絡したそうである。
当時奈良県に住んでいた彼は、近鉄筒井駅近くの日赤血液センターで十CCの採決し、ドナー登録が完了した。
普通はなかなか適合者が見つからないそうだが、彼の場合十月頃にドナー候補となったと連絡があったそうである。
ドナー候補は、最大五人、その中で健康であり、白血球の形や体格が一番患者に適合する人を選ぶそうである。体重一sあたり二十CC、五十キロで一リットルの骨髄液が必要なので、患者さんと同体重かそれ以上の体重の者が選ばれるそうである。DNAタイピング検査や、精密検査があり、今年二月半ばにドナー決定があった。
最終の同意には、肉親の同意が必要で、最終同意書に署名捺印すれば、その後は断れないそうである。それは移植を受ける患者さん側が、移植前の処置として自分の骨髄液を殺して、無菌室に入らねばならないからだ。また本人も自己血をストックしておくために献血を行わねばならない。
三月二十五日入院、二十六日採取で、人工呼吸器をつけた全身麻酔で採取は行われた。
相手は北陸地方の二十代の女性。成功かどうかの結果は(失敗だったときのドナーのショックに配慮して)教えてもらえないそうである。
骨髄液とは、骨の中心にあるゼリー状のもので一度に三十CCほど取るので、一リットル採るには、三三・四回も採取しなければならない。術後は少し腰痛があったが、気分も悪くならずありがたかったそうである。
本人談
「相手が助かったかどうか分からないけど、人助けになったと信じている。ドナー決定したとき、患者さんの体重が増えてきたそうで、ドナーが見つかり生きる希望が出てきたので体重が増えたのかなあと、お医者さんが言ってくれたのがうれしかった。
自分しかその人を助けられないと思ったことが、最終同意をした動機だと思う。」
全身麻酔で行う骨髄移植は、入院の必要もありなかな
か大変だが、さらっと答える彼の姿に、強い信仰信念を垣間見る思いがした。
骨髄移植をすれば、患者の血液型がドナーの血液型と一緒になるのだそうであるが、
今回はいい話なので、二十代の女性が彼を知らないことが一番の救いだなどという変な
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