みかぐらうた物語
みなのながや信仰談義 十五
この信仰談義は教典を中心にした教理を、みなの長屋に住む長く天理教を信仰している物知り顔のご隠居さん、信仰しはじめの熊さん、無信仰の虎さんの三人の会話を通してできるだけ分かりやすく?したものです。
第三章 みかぐらうた物語 A
ご隠居 今月はよろづよのお歌だ。
虎さん はちくびてなんですか。
熊さん はちくびじゃなくてはっしゅ。短歌を一首、二首と勘定するだろう。八つあるから八首。わかってるのに聞くなよ。
虎さん お約束、お約束。それではよろづよの世界へ・・・。
よろづよ八首
(物語)
あなたは今、どじょうです。
あなたは、真っ黒な身体をして泥海の中を泳いでいます。
真っ黒だから、泥と見分けがつきません。
あなたの周りには、数え切れないほど大勢の兄弟姉妹が互いに押し合い圧し合いしながら、泥中にあるわずかな食べ物を探し求めて泳いでいます。
あなたもみんなも、まだ眼が見えません。
光を感じることができても、誰もまだ兄弟姉妹の顔を知りません。
だから、ぶつかり合いながら、また時には、譲り合いながら泳いでいます。
泳いでいるというよりも、べちゃべちゃともがいているような感じです。
その時、みんなのべちゃべちゃ泳ぎが一瞬止まって、海面からひとすじの光が差してきたのがわかりました。
この時はじめて、あなたとあなたの兄弟姉妹たちは、うっすら眼が見えるようになったのでした。
よろづよのせかい一れつみはらせど
むねのわかりたものはない
(通訳)
いつの代の世界をくまなく見渡してみても、だれ一人として、神の思いの分かっている者はない。
(物語)
その光の差す方から、何やら大きな音が聞こえます。
みんな海面を見上げて、じっとしていました。
しばらくすると、巨大な龍が泥海の中へドボンと入って来ました。
そして、大きな眼をギョロギョロさせながら言いました。
「我は月。我は水の神。眼にうるおいを与え、世界一れつを見えるようにしてやる。ただし、心も尽くさず身も働かずして欲しがったり、分を忘れて欲しがったり、あるが上にも欲しい、人の物を欲しいと思う心を捨てよ」
あなたたちは、大龍の名を「くにとこたちのみこと」と呼ぶようになりました。
そして、この時からあなたたちは、はっきり眼が見えるようになりました。
また、この時を境に、ドロドロの黒い泥海がだんだんと瑞々しい奇麗な青い海になっていきました。
そのはずやといてきかしたことハない
しらぬがむりでハないわいな
(通訳)
そのはずで、いままで説いて聞かしたことはないのだから、何も知らないのは無理もないことである。
(物語)
しばらくすると、泥海の底から十二の頭と三つの尾を持つ大きな蛇がゆっくりと泳いで来て、そして優しい声で言いました。
「我は太陽。我は火の神。あなたたちの身体に温みをあげましょう。そして、その温みをずっと保てるようにしてあげよう。ただし、身の働きを惜しみ、物を出し惜しみ、借りたるものを返すを惜しみ、我が身は楽をして暮らしたき心、天理に叶わぬ出し惜しみ、骨惜しみ、惜しむ心を出さぬようにしなさい」
あなたたちは、この大蛇を「をもたりのみこと」と呼ぶようになりました。
そして、この時からあなたたちの体温がだんだん上がって、血液が流れるようになりました。同時に海の水温も上がって、住み良い海になりました。
このたびはかみがおもてへあらハれて
なにかいさいをとききかす
(通訳)
このたびは、神が表へあらわれて、何もかも詳しく説いて聞かせよう。
(物語)
それから、いろいろな生き物が近づいて来て、一言のメッセージを残していくのでした。
東南の方角からは、雌の亀(くにさつちのみこと)が静かに近づいて来ました。そして、呟きました。
「大龍が父、大蛇が母。いろいろ話をしてくれると思うからよく聞きなさい。
そしてひとつ。何でもうまくいかなかったことに人のせいにして、人を恨んではいけません。人は悪くありませんよ」
あなたは、「くにとこたちのみこと」「をもたりのみこと」という神々が、あなたの本当の親であるということを知りました。
このところやまとのぢばのかみがたと
いうていれどももとしらぬ
(通訳)
この所を大和のぢば、かみがたと言っているけれども、その元は知るまい。
(物語)
北東の方角からは、雄のシャチ(つきよみのみこと)が勢い良く泳いで来ました。そして、大声で怒鳴りました。
「ここがどこか知っているのか!!お前たちは、何も知らないだろう!これだけは聞いておけ!ひとつだけ言うておく!我が心が澄んでいないと腹が立つ!人が悪いことを言うたとて腹を立て、誰がどうしたとて腹を立てているのは、己の気ままなのじゃ!」
このもとをくわしくきいたことならバ
いかなものでもこいしなる
(通訳)
この元を詳しく聞いたことならば、どんな者でも皆恋しくなるであろう。
(物語)
真東の方角からは、雌のうなぎ(くもよみのみこと)がスイスイ泳いで来て言いました。
「わからないことは何でも親に聞けば、教えてくれまする。教えてもらえば、ここがあなたたちの故郷であるということがわかりまする。それがわかれば、ここが好きになりまする。さりとて、我が身さえ良ければ他人はどうでも良いと思いあやまり、我が子の愛にひかされて我が子を気ままに育て、我が身我が子ばかり可愛いと思う心はなりませぬ」
ききたくバたづねくるならいうてきかす
よろづいさいのもとなるを
(通訳)
聞きたければ、たずねてくるがよい。そうしたならば言って聞かそう、すべてのことがらの根源を。
(物語)
西南の方角からは、雄のカレイ(かしこねのみこと)が華麗にひらひらと風を起こすように泳いで来て言いました。
「聞きたいことがあれば、親にたずねなさい。わかりやすい言葉というものを使って教えてくれます。何事も元を知れば、どうしたら良いかわかるようなるのです。ひとつだけ申しておきます。人を悪く思って人を憎み、人の陰口を言うて人を憎む心を持ってはいけません」
かみがでてなにかいさいをとくならバ
せかい一れついさむなり
(通訳)
神が表へ出て何もかも詳しく説くならば、世界中の人間は皆心が勇み立ってくる。
(物語)
北東の方角には、雌のふぐ(たいしょくてんのみこと)が浮遊していました。
そして、叫びました。
「神が理を説いて、それを人が理を悟ったら、世界中が勇み立つ。ただし、欲があってはいかん。人の物を盗んではいかん。女に迷い、男に狂うてはいかん」
一れつにはやくたすけをいそぐから
せかいのこころもいさめかけ
(通訳)
神は一れつ人間のたすけを急いでいるから、世界中の人々の心も勇めかけよう。
(物語)
最後に、西の方角から雄の黒ぐつな(をふとのべのみこと)がにゅるにゅると出て来て言いました。
「勇め!世界中、助け合いに勇め!ただし、力がないのに我が身高ぶり、人を眼下に見下して、己はえらい、己は賢いと思うから、人をあなどり、人を踏みつけにするのや。知らぬことを知りた顔して人を見下し、人の欠点をさがすのが、高慢の心。この心を出さぬよう」
こうして、あなたは本当の親である大龍、大蛇と出会い、亀、シャチ、うなぎ、カレイ、ふぐ、黒ぐつなの話を海の中で聞いたのでした。
みなのながや信仰談義 十六
虎さん ご隠居、例の心霊写真見ましたか。
熊さん 天理時報に載っていたあの写真のことかい。
ご隠居 後ろの欄干が写っているだけじゃ。それが変に見えただけじゃないか。それよりこれからもっと不思議なみ神楽歌の世界へ行くぞ。今月は一下り目のお歌だ。
第三章 みかぐらうた物語 B
あなたは大勢の兄弟姉妹と共に泥海の中で遊泳しているところを突然、父親である大龍にそっくり飲み込まれてしまいました。そして、大龍のお腹の中でじっくり蓄えられて、真っ黒などじょうだったあなたの身体は、真っ白な人間の種に成熟していくのでした。
この時、父親である大龍は魚(いざなぎのみこと)に姿を変えていました。
また、母親である十二頭三尾の大蛇は白い蛇(いざなみのみこと)に姿を変えていました。父親は、魚は魚でも人間の顔をした魚です。母親の白い蛇も同じように人間の顔をしています。
この父親なる魚と母親なる白い蛇が三日三夜、ずっと仲良くされたのです。
その結果、あなた方は母親なる白い蛇のお腹の中へと宿し込まれました。
それから、あなた方は三年三月という長い期間を白い蛇のお腹の中で過ごし、人間の種から神の子人間として育ててもらったのでした。
そして、いよいよ出産の時が来て、あなたは九億九万九千九百九十八人の兄弟姉妹と共に生まれました。
それは人間誕生という、まさに奇跡的で感動的な瞬間でした。
人間といっても、体長1.5cmの小さな小さな生き物だったのです。
一下り目
一ッ 正月こゑのさづけは
やれめづらしい
(通釈)
すべてが改まる年の初めの正月。肥のさづけは、何とめずらしいことか。
(物語)
父親なる魚(いざなぎのみこと:以下「ぎい様」という)が言いました。
「人間として生まれた限り、お前たちは食べ物を食べないと生きてはいけないだろう。だから、年の初めの正月に願えば、いつも豊年満作を約束してやろう」
あなたは、とてもお腹が空いていました。
二 にっこりさづけもろたら
やれたのもしや
(通釈)
心にうれしくにっこり・・・、このさづけを頂いたら、何と頼もしいことか。
(物語)
母親なる白蛇(いざなみのみこと:以下「みい様」という)がほほ笑んで言いました。
「肥のさづけを頂いたら、もうお腹が空いても安心しなさい。よかったね」
あなたは今ひとつ何のことなのかを理解できないながらも、母親のあたたかい言葉に涙を流していました。
三 さんざいこころをさだめ
(通釈A)
欲のない三つ子の心を定めよ。
(通釈B)
さんざいてをどりの心を定めて、たすけ一条につとめるならば(道の路銀として肥のさづけを頂いて)。
(物語)
ぎい様
「いつまでも純粋無垢な心のままでいるようにしなさい」
あなたは元来、とても素直な心をしていました。
四ッ よのなか
(通釈A)
そうしたならば世界に
(通釈B)
豊年満作の
(物語)
みい様
「いつまでもその心を忘れずにいるのなら、世界中のどこにでも食べ物ができるようにしてあげますよ」
あなたは、もう遠いところへ食べ物を求めて、必死で泳いでいかなくても良くなるということが何とも嬉しくてたまりませんでした。
五ッ りをふく
(通釈A)
利(理)をふいて
(通釈B)
理(利)をふいてきて
(物語)
ぎい様
「火が吹く、水が吹く、風が吹く。これを親神の守護という。火水風の守護によって食べ物ができるようになる。これぞ天の恵みである」
「火、水、風」「火、水、風」「火、水、風」・・・。
あなたは、これを忘れないように何度も口にして、親神の恵みに感謝することを覚えようとしていたのでした。
六ッ むしようにでけまわす
(通釈)
いたるところに限りなく豊かな実りがあらわれる。
(物語)
みい様
「あなた方の食べ物は、あなた方が食べても食べても尽きることなく、いくらでもできるのですよ。さあ、お腹い一杯食べなさい」
またまた、あなたは母親のこの優しい親心に涙を流すのでした。
七ッ なにかにつくりとるなら
(通釈)
何もかも、たっぷり収穫できたなら
(物語)
ぎい様
「お前たちがいろいろな食べ物を自分たちの力で一生懸命作って、それを収穫して食べれるようになったならば、それで良いのだ」
あなたは今まで、食べ物を探し求めていました。そして、見つけたらそのまま口に入れていましたが、これからは自分たちで食べ物を作っていくのだということを自覚したのでした。
ここではじめて、「肥のさづけ」を頂いた意味がはっきりわかってきたのです。
食べ物を作るためには、肥が必要なのです。
八ッ やまとハほうねんや
(通釈)
大和は、豊年。
(物語)
みい様
「肥のさづけを頂いて、純粋無垢で素直な心のままに火水風に感謝して、豊年満作を願えば、大和の国は親神の恵みが満ち溢れます。これを天の与えと言うて多くの人々がやってくるのですよ」
あなたは食べることしか考えていなかったのですが、この時はじめて生きるということがどういうことなのかを考え出すようになりました。
九ッ ここまでついてこい
(通釈)
こうした恵みを受けられるまで、ついてこい。
(物語)
ぎい様
「さんざい心を定め、早く成人して、ここまでついて来なさい。わかれば素直にハイと言え。この道はハイハイと這い上がる道や」
あなたは素直に「ハイ」と返事をしたのでした。
十 とりめがさだまりた
(通釈)
とうとう毎年豊かな収穫が定まった。
(物語)
みい様
「ありがたいことに、豊かな収穫が安定したということですよ」
あなた方は、あなた方の心定めによって、いつも豊かな収穫に恵まれて暮らしていけるということを親に約束して頂けたのです。
何とも、ありがたい。南無天理王命。
(みかぐら歌物語 より)
みなのながや信仰談義 十七
この信仰談義は教典を中心にした教理を、みなの長屋に住む長く天理教を信仰している物知り顔のご隠居さん、信仰しはじめの熊さん、無信仰の虎さんの三人の会話を通してできるだけ分かりやすく?したものです。
虎さん ええ時候になってきましたな。
熊さん せやけど、今年は暑なるのが早いな。花見にもいけませんでしたがな。
虎さん せやけど、去年みたいな花見やったら行かん方がましかも知れんしな。
ご隠居 何を言うてる。遠く江戸時代から続いている由緒ある長屋の花見を馬鹿にしたらあかん。
熊さん たくわんの卵焼きに、お茶のビールでっせ。
ご隠居 昔はビールなんて物はなかったんや。色が似てるだけありがたいと思わんかい。今月は二下り目やさかい、しっかり読ませてもらいや。
第三章 みかぐらうた物語 C
あなたたち兄弟姉妹は、みんな体長五分(1,5p)で生まれてきました。そして、五分ずつ大きくなっていきました。 九億九万九千九百九十九人の兄弟姉妹たちは、ある程度自由に動けるようになると、思い思いに住みやすい場所を求めて旅に出ました。
あなたの周りには、あなたと同じ流れに乗ってこの地まで旅をしてきた兄弟姉妹たちが一緒に暮らしています。
そこは穏やかな気候で住みやすく、自然の恵みも豊富な楽園でした。あなたは、この場所をとても気に入っていました。
そして、九十九年も長生きをしてやっと三寸(9p)にまで成長しましたが、そこで寿命が来たためか、一人残らずみんな死んでしまいました。さらに悲しいことに、あなた方の父親である魚(いざなぎのみこと)も身を隠されてしまいました。
二下り目
とんとんとんと 正月をどりはじめハ
やれおもしろい
(通釈)
年改まる正月、とんとんと踊り初めは、何と明るく晴れやかなことか
(物語)
あなた方は月日親神の「火・水・風」のお働きにより、天の恵みを頂きながら食べ物を食べて生きています。あなた方は、この親心に心から感謝するようになりました。そして、その感謝の気持ちを身体一杯に現わそうと一年の年の初めには必ず陽気に踊る習慣を自然に身につけていたのでした。
あなたも、あなたの隣にいる兄弟姉妹も、みんな本当に楽しそうに喜び心一杯で踊っていました。
このようにしてあなた方は、食べ物を捜し求めるだけの動物から自らの文化を生み出す人間へと少しずつ少しずつ成長していくのでした。
二ッ ふしぎなふしんかかれバ
やれにぎわしや
(通釈)
不思議なふしんに掛かれば、何とにぎわしいことよ
(物語)
ある日のこと、誰が初めに言い出したのかはわかりませんが、あなた方は天の恵みへの感謝の気持ちを身体一杯に現わした踊りをみんなで踊れる公共の場所を作ろうという話になったのです。
みんなの心が一つになって、さっそく建築に取り掛かることになりました。それからというもの、みんな自分に与えられた役割を果たすべく、生き生きと賑やかに普請に励みました。
三ッ みにつく
(通釈)
幸せが身につき
(物語)
あなた方は突然、嵐に出会いました。嵐というのは、他所の土地から来た乱暴者の集団のことです。
ものすごい強風が吹きました。あなたは豪雨にさらされながらも、仲間と手をつないでじっと嵐が去るのを待ちました。この嵐によって何人もの仲間が死にました。そして、せっかくみんなで力を合わせて取り掛かった普請がつぶれてなくなってしまいました。大きな声で泣き叫ぶ者、うつむいたまま何も言えなくなってしまった者、嵐はあなた方にどうしようもなく大きな悲しみをもたらしました。仲間の何人かは、嵐への復習を誓って旅立って行きました。
あなたは、この悲しみを誰かに聞いてもらいたいという気持ちでした。
それからというもの、あなた方は、無病息災、家内安全、一家の治まりなどを願うようになったのでした。
このころから、あなた方は何かを考えるようになりました。
それは、「いったい幸せとは何だろう」ということでした。
四ッ よなほり
(通釈)
この世は立て替わる
(物語)
これからどうしようかと途方にくれているあなたに母親である白蛇(いざなみのみこと)の声が聞こえてきました。
「よなほり、よなほり、よなほり」
この声を聞いたあなたは、世直りは、人間の知恵や力だけでは実現できないということを悟り、祈ることにしました。
そして、毎日毎日、神に祈りました。
五ッ いづれもつきくるならば
(通釈)
どちらの者も皆この道について来るならば
(物語)
あなたは、あなたの周りの仲間に呼びかけます。
「さあ、私と一緒に真の平和を神に祈りましょう」
六ッ むほんのねをきらふ
(通釈)
争いの根を切ろう
(物語)
あなたは仲間を説得しました。
「神に祈り、仲良く陽気に暮らしていこう。そうすれば必ず争いはなくなる。嵐もこの世から消える日がくる」
七ッ なんじふをすくひあぐれバ
(通釈)
難渋な者をたすけあげるならば
(物語)
あなたは今、神の声がはっきり聞こえます。
あなたは仲間に神の声を伝えます。
「嵐によって傷ついた仲間、困っている仲間、悩んでいる仲間をみんなでたすけよう」
八ッ やまひのねをきらふ
(通釈)
病の根を切ろう
(物語)
あなたは続けます。
「みんなでたすけあいをするならば、この世から病気はなくなると神は仰せになっている」
九ッ こころをさだめゐやうなら
(通釈)
神一条の心を定めて通るなら
(物語)
あなたの説得に心を動かされた仲間が一人、二人と増えてきました。
あなたはその仲間と共にこんな約束をしました。
「たとえ、どんなに辛いことがあっても、最後の最後まで神を信じる」ということでした。
十 ところのをさまりや
(通釈)
ついには土地所の治まりとなるのだ
(物語)
このようにあなたとあなたの仲間は、神を信じて、神を中心にしてたすけあう暮らしを心掛けました。
そうしてみんなが心を一つにするうちに、あなたとあなたの仲間の住む所は、だんだんと平和を取り戻せるようになっていきました。
そして、あなたはこの平和な土地で九十九歳まで長生きをしましたが、そこで寿命が来たためか、一人残らずみんな死んでしまいました。
(みかぐら歌物語 より)