ちまき・でんがらの作り方

東吉野村では、こいのぼりの立つ5月から6月にかけて、ちまきや、でんがらを作る風習があります。
 この風習も今ではある程度高齢の方ほどきっちりされるようですが、若い人たちは余り作らなくなったようです。(このhpに協力していただいた人が高齢という意味では決してありません。念の為)
 又せっかく作って都会の人に送っても、その手間を知らない人は、余り喜ばないし、でんがらやちまきをむいて本体だけをお客に出したり(食べる直前に本人がむく)といった話も聞く。ひどいのになると、ゴミが沢山できるのでいやという話もある。むつかしい世の中になりましたね。
ちまきもでんがらも、男の子の立身出世を祈って端午の節句に作られました。
ひなまつりにつくられる「ひしもち」は女性性器を象り、ちまきとでんがらは、男性性器を象っており、それゆえにひしもちは割って食べ、ちまきでんがらは、剥いて食べるというのだという説を、古老から聞いたことがあります。
「いぐさ」です。ちまきやでんがらをくくる紐になります。
「ほう」の木です。
この木の葉、「ほうの葉」で、でんがらを包みます。
「ほうの葉」は、その他柿の葉ずしと同じ作り方で作る「ほうの葉ずし」(特に四郷方面でよく作られる)の時にも使います。
川の右側上流に見えるのが、「あせ」です。
このあせで、ちまきを包みます。
右から、あせ。
ほうの葉で包んだでんがら
いぐさです。
ちまき
分量 4人分
米の粉  1,5kg
もち米粉 0.3kg
塩     少々
あせ・い草
作り方
@あせとい草を熱湯に通す
A米の粉ともち米粉は一緒にして塩少々を加え、熱湯でこねて、耳たぶくらいの堅さになったら、一握りずつ型に丸める。
Bあせで形よく包み、い草でくくり10本づつの束にする。

粉を熱湯でこねて、耳たぶぐらいの堅さにして、ちまきの形にします
量が多いと、形に作るのもなかなか大変です。
蒸し器に入れて、蒸します
あせは熱湯を通しておきます。
包み方です @
A B
Cい草でくくります D
E F完成です
10本の束にします
でんがら
分量 4人分
米の粉  1,5kg
塩     少々
あん(こしあん)
 小豆   3C
 塩    1kg
ほおの葉・い草
作り方
@ほおの葉を枝付きのまま熱湯を通す
A米の粉を熱湯でこね、耳たぶくらいの堅さになったら、中皿くらいの形にし中にあんを入れ丸める。
Bほおの葉に包み、い草を巻き蒸す。
あんを入れたでんがらをほうの葉で包みます。
これででんがらの完成です。
手前がでんがら、菖蒲の葉で、奥側がちまきです。
これで完成です。
お手伝いいただいた方です。どうもありがとうございました。