マザー・テレサへの旅路 神渡良平

マザー・テレサへの旅路 神渡良平

マザーテレサの言葉

◎今日の最大の病気は、ハンセン病でも結核でもなく、みんなから捨てられていると感じることです。自分はいてもいなくてもいい、誰もかまってくれないと感じることほどつらく悲しいことはありません。

 この世の最大の悪は、愛が足りないことです。近所に住んでいる人が、搾取や貧しさや病気に脅かされていても、無関心でいることです。大切なのは一人ひとりです。その人を本当に大切にするためには、その人と密接な間柄にならなくてはなりません。

 

◎自分も痛みを感じないようなものは愛でも施しでもありません。自分では着なくなったものを、これはまだ着られるからといってあげる人がありますが、貧しい人たちはちゃんと見ているのです。そこに見下されるようなものを感じて拒絶してしまいます。余ったもの、残り物は要りません。貧しい人々は陳腐な憐れみではなく、私たちが身をもって示す愛を求めているのです。

 

◎あなた方はわざわざカルカッタにまでやって来て、ボランテイアをする必要はないのです。あんたの町にも一人っきりで淋しく暮らしているお年寄りがいらっしゃるでしょう。

 中略

そういう方に親切にしてさし上げなさい。それがカルカッタにやって来るよりも尊いことです。日々の足元のことを忘れないでね。

 

◎貧しい人が飢えで死んだ場合、それを神様のせいにしてはなりません。あなたや私が、その人を必要としていたものを与えようとしなかったからです。つまり私たちが神様の愛を伝える御手の道具になろうとせず、パンの一切れを与えることなく、寒さから守ってやる衣服を与えようとしなかった結果なのです。

 キリストが寒さに凍え、飢えで死にかけた人の姿を取って、再びこの世に来たもうたこと、寂しさに打ちひしがれた人の姿、温かい家庭を求めてさ迷う子供の姿を取って来たもうたことに気づかなかった結果なのです。

貧困をつくり出したのは神ではありません。私たちこそ、その張本人なのです。

 

◎足じゃ行ってきたが、魂じゃどうだか、怪しいもんだ・・・。トルストイ